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セブ英語留学3-学校の選び方

2019年前半にフィリピンはセブ島にあるC2 UBECという学校に留学してきました。このエントリは留学の前準備から実際に留学を終えた感想までをまとめたエントリ群の一つになります。

 

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このエントリでは留学してみたいけど、何からしたらいいかわからないという方向けに最初何するか、どうやって学校を決めればいいかを書いていきます。

 

 

3.学校の選び方

とりあえず留学フェアに行こうぜ

私はセブに一度留学しただけなので、留学に向けた最初のアクションはこうするのがベストだぜ!とアドバイスはできません。私の例でいうと、最初は近くで開催される留学フェアに行きました。留学フェアってのはエージェントが開催する説明会的なイベントで、留学についての大まかな説明をしてくれるセッションと、個別に出展している各学校のブースを回るような形のイベントです。この手のイベントはエージェントが見込み客を集めるために開催しているものなので、エージェント会社による無料相談窓口のようなものもあります。この窓口で話を聞けばもれなく連絡先を聞かれ、「後日詳細な説明を専門のアドバイザーがしますので来社いただけませんか」という話になります。

私としてはこの手のイベントは利用してみるのがいいと思っています。実際に学校の経営者やマネージャーと話が出来たし、その学校の卒業生が来ていたりもしてました。疑り深い性格の私は全て話半分で聞いていましたが、いくつかの学校は特徴が見えて面白かったです。

時間が無い方はエージェントを選んでWEBサイトをポチポチ見てみれば、無料見積もりとか無料相談とか、そういう契約につながる何かがありますので、そこからコンタクトを取りに行けばOKです。

エージェントも事業として海外留学関連業務をやっているわけなので、エージェントと連絡を取れば、後は選ぶものを選んで、サインして、お金を振り込めば留学に行けます。留学のためのレールを敷いてくれるようなイメージです。レールに乗っかって、各駅で必要な手続きをすれば目的地に到達できると。

留学っていうと何かとんでもなく高いハードルがあるように感じていましたが、エージェントが全部用意してくれるので手続き自体は超簡単です。

 

エージェント

私のエージェント選び

私は去年会社を辞めて暫くした後、「そろそろ留学行くか」と思い最初のアクションとして留学フェアを探しました。その時たまたま近くで開催されていた留学フェアに行き、エージェントと会いました。私が利用したのは「ラストリゾート」という駅前留学で有名なNOVAグループ傘下のエージェント会社でした。最初にフェアに行ったときはラストリゾート社がNOVAの傘下企業とは知りませんでした。話を進めていく中でふと「この会社は信用できるのだろうか?」と思い、調べてみたらNOVAの系列会社ということがわかりました。

ちょうどこの時期、「てるみくらぶ」という旅行会社がかなりお粗末な形で倒産するという事件がありました。破産申請後の会見で、その時点で旅行中の顧客に対し「自力で帰って来てください」なんて宣言を出し、そりゃねーだろと社会的にフルボッコにされていた頃でした。これ良く考えたら留学でも起こり得るんじゃないかと不安になり、エージェントのことを調べるに至りました。

駅前留学のNOVAって言ったら高い知名度を持っている会社ですが、実は一度倒産したことがあって、そこに一抹の不安がありました。たぶん非上場なので決算も公開していないし、私が留学中に倒産なんてことになったらどうなるんだろうと不安に思ったことを覚えています。

 

しかし結局はこのラストリゾート社をエージェントとして利用させてもらうことにしました。理由は二点。他のエージェントと話をするのが面倒だったこと、一度親会社が倒産しているものの知名度はバツグンに高いし何より他に「この会社だ!」って会社がなかったこと。

ネット上ではあまり評判はよくないですが、知名度の高い親会社を持ってますし、他のエージェントを選ぶにしても、知名度・評判・信頼度といった観点でパーフェクトなエージェント会社は無さそうだったので正直どこを選んでも不満は出るだろうし満足もしないだろうなと思いました。

他の留学エージェントの場合は留学前後に国内で授業を受けられたり、何かしらの特典があったりするらしいので、そういう観点でじっくりエージェントを探すのもいいかもしれません。

 

エージェント選びについての所感

エージェント選びは留学にあたって重要な要素だと思いますが、良いエージェント会社を探すためにかかる労力を考えると、そこまで拘るものではないんじゃないかと思います。

というのも、これはネット自体の弱点とも言えますが、ネット上のクチコミや評判というのは自作自演ができるので信頼度として高くないんですよね。じゃあ知り合いに聞いてみようとなっても、私は留学経験のある友人がいませんでした。知り合いの知り合いまで辿れば何人も経験者がいるだろうけど、その知り合いの知り合いがどんな人かわからないのなら、その人からエージェントの評価を聞いても結局はその人の言葉自体を信頼していいかわからないので意味がないと思いました。

 

また私の感想からすると、エージェントはエージェントです。英語の意味のまま「代理人、仲介業者」で、専門家ではありません。むしろ「営業担当」という印象の方が強いです。もちろん商品(学校)知識はあります。あの学校は学費が安いとか、TOEIC専門コースがあるとか、キャンパス型の学校だとか、そういうハード面の情報ですね。ただそういう情報は全部パンフレットに載ってるんですよね。

利用者からすると「エージェントだからこそ知っている秘密の情報」に期待し、その情報に対して(直接ではないですが)お金を払う形になっていると考えてしまいます。ただ私についてくれたエージェントはパンフレットレベルの商品知識こそ持っていましたが、私が期待する「秘密の情報」は提供してくれませんでした。まぁセブだけでも相当な数の学校があるので、その中から私のオーダーを元にいくつかの学校に絞り込んでくれたのは助かりました。選択肢が多すぎると選べないですからね。

ただやっぱりエージェントは代理人であって専門家ではないなと思うのは、留学後に「C2に行ってみてどうでしたか?」という質問が来ないところからも感じ取れます。今後別の顧客に商品(学校)を勧めていくときに「実際に通った感想」という情報は、専門家として他のエージェントとの差別化に繋がる重要な情報だと思います。適当にWEBフォームでも用意して、良い所・悪い所を利用者に聞けばいいのになぁと思ってしまいました。

 

世の中にはエージェントとして非常に多くの情報を持っている優秀な人もいるんだと思います。ただこの項の冒頭に記載した通り、良いエージェントを探すためにかかる労力を考えると、そこまで拘る必要はないのかなと思います。良いエージェントを探すためにかけた労力によって跳ね返ってくるリターンにどれだけの違いがあるか客観的にはわからないですし。

なのでエージェント選びは、それこそ会社の知名度で決めるとか、ググった時に一番上に出てくるところにするとか、そのくらいでも良いんじゃないかと思います。有名どころなら分かりやすいボッタクリもしてこないでしょうし。

大きい会社と小さい会社とで相見積もりするってのもいいかもしれませんが、小さい会社が格安の見積りを出してくれたとして、その会社を信用できるか?と考えると、多少安いくらいじゃ大手の安心感には勝てません。そもそも利用者は留学に対して小さくない不安を抱えていますから、不安を積み上げることはしたくありません。

ということで、エージェント選びはパパっと決めてしまっていいと思います。エージェントの評価基準は、「会社の知名度・知り合いの評価・家からの距離・オマケの有無・ネット上の評価」このあたりを自分なりに優先順位つけて決めてしまいましょう。

 

学校の決め方

これが難しい。当たり前ですが、どの学校も自分たちの良い所だけ並べた宣伝をしています。

私のオススメは留学フェアなんかのイベントに行きビビッときた学校をピックアップし、後からエージェントと相談しながら決めるのがいいと思います。

私がC2に決めた理由がまさにこれでした。留学フェアに行った時にフィリピンのいくつかの学校がブースをだしていました。各ブースで説明を聞いたんですが、一番ビビッときたのがC2でした。こういっちゃ何ですが、ブースを出している学校の中でC2のブースは一番貧相に見えました。他の学校はお金をかけてブースを飾り、経営者のオッサンと留学経験者の綺麗なお姉ちゃんたちがワイワイしているいかにも楽しげな雰囲気を作り出していました。対してC2は飾りの無いブースにマネージャのお兄ちゃんが一人ポツンと座っており、明らかに異質でした。

ただ話を聞いてみると、C2はセブの語学学校の中では後発で、その分価格で勝負しているという話でした。また、これが一番刺さったところなんですが、C2では毎日単語テストを実施しているという説明がありました。学生の語彙力が少なくてそれを学校としてフォローアップしていく仕組みがあると。以下のリンクにあるような説明を聞きました。 

単語テスト | C2 UBEC English Academy

私はこれを聞いた時に「ここだ」と思いました。他の学校は、「Wi-fiを整備している」とか「ビーチに近い」とか「日系大手企業と契約している」とか本質的に英語教育に関係ないところを強調していて、聞いている分には楽しそうとか良さそうと思えましたが、いまいちグサッと刺さる感じがありませんでした。そんな中で唯一教育内容・教育方針について言及してくれたC2が刺さったというわけでした。

正直に書くと、説明を聞いた時「ここだ」と思ったのと同時に「本当に毎日の単語テストが必要なのか」という疑問も湧いてきました。というのも、前提としてお話されていた日本人の語彙力の少なさという部分が真実なのか、そもそも詰込み型の英語教育を受け、大学入試を経験した人もいれば、全然勉強なんてしてこなかったという人もいるはずで、それらを全部まるっとまとめて「日本人は語彙力が弱い」と言われても100%信じきることはできませんでした。ただ、説明を聞いた中では唯一教育方針に触れた説明をしてくれた学校だったし、飾り気の無い貧相な無骨なブースでキラキラしていない感じは私好みでした。

そして後日、エージェントと本格的に学校決めましょうという段になって、私からのオーダーを元にいくつかの学校をピックアップしてもらいました。ちなみに私からのオーダーは「コスパが高い学校」のみ。今になって振り返ると語学学校のコスパって一体何を指していて、どう計測するものなのかさっぱりわかりませんが、当時は「コスパ高いところがいいです!」と馬鹿みたいなオーダーを出していました。エージェントもエージェントで「コスパって具体的に何ですか?」とは聞いてくれず、「コスパならこことここですね」なんて言いながらいくつかの学校を提示してくれました。「こいつ頭悪いな」と思われたのは間違いないでしょう。おそらくエージェントは学費が安い順に学校を紹介してきただけだと思います。

エージェントが提示してくれた学校の中に、留学フェアでビビっときたC2 UBECは含まれていませんでした。そこで「フェアで話を聞いた中では、C2 UBECが良い感じに見えたんですが、あの学校どうなんすか?」と聞いたところ、「お客さんお目が高い!あの学校もいいですよ!コスパも良いし!」と全力で乗っかり盛り上げる態勢に。

他の学校の特徴も聞いてみましたが、話を聞いている中では「これだっ!」って学校は無かったので、一旦保留にして後日「C2 UBECに決めた」と連絡しました。

 

やはり学校の選び方は難しいです。エージェントの思惑も入るし、定量的に計れる指標も少ないし、留学前は現地事情もわからないからです。なので、以下のような項目で自分の希望する条件を整理し、エージェントに絞り込んでもらい、そのあと金額順に並べてもらうのもいいかもしれません。

①スパルタ式 or セミスパルタ式 or その他
②都市部 or 郊外部
③キャンパス型 or 通学型
④受けたいコースがあるか(ESL、TOEIC、IELTS、ビジネス)
⑤日本人経営 or 外国人経営
⑥日本人スタッフ常駐 or not
⑦学生/社会人の割合
⑧親子留学の有無(常識外のクソガキがいたりするので)

 

経験談は経験談

余談になりますが、学校選びで重要な事なので書いておきます。

学校を選んでいる時にクチコミや感想をWEBで検索する方も多いと思いますが、そこから得られる情報は全て主観的な経験談であることを前提に考える必要があります。特に「留学の効果」「学校の雰囲気」「先生の質」です。「TOEIC何点上がりました!」とか「すごく雰囲気の良い学校です!」とか「先生の教え方がわかりやすい!」とかですね。

当たり前っちゃ当たり前ですが、一般的な消費財、サービス財を買うのとは違う点があるので、少し注意が必要です。

 

①渡航時点の英語力によって伸びが違う

文法を理解して使う力、リスニング力、発音の基礎ができているか、細かく見ると人それぞれ英語力が違います。TOEICなんかのテストでは測れない細かい違いがいっぱいあるので、現地に行ってどの程度伸びるかはその人の英語力と根気次第です。あの学校に3ヶ月行ったらTOEIC何点あがりました!とか、そういう感想は鵜呑みにしない方がいいです。学校やカリキュラムの枠に入れば誰でも同じように実力が上がるわけではありません。むしろどれだけ頑張れるかの方が重要な要素だと思います。

 

②学校の雰囲気は時期によって全然違う

私も主観的な見方しか出来ないですが、C2にいた3ヶ月間を振り返ると毎週少しずつ学校の雰囲気は変わっていっていたと思います。毎週生徒の入れ替わりがあるからですね。私がいた期間を通して、閉鎖的なグループ意識というのは感じなかったですが、月単位で学校全体の雰囲気は変わっていっていたと感じています。C2への平均留学期間は1ヶ月強ほどだと思うので、月単位で学校の雰囲気が変わるのは間違いないと思います。時期的な要因が強いと思いますが、私の感覚だと1ヶ月ちょっとで半分の学生が入れ替わり、3ヶ月で9割の学生が入替わるくらいだと思います。真面目な学生が多いとか、明るい雰囲気とか学校によって大まかな傾向はありますが、それらは渡航時点で保証されているものではありません。

 

③先生の教え方がすごくよかった

これもアテには出来ない感想です。フィリピン人は結構気軽に転職するみたいなので、過去に良い先生がいたという情報は現在から未来ではあまりアテにできません。先生たちが教えるにあたって共通のメソッドやガイドラインのようなものを学校が用意していれば、同じように良い授業を受けることができるかもしれません。が、私が調べた感じだとそういうものを作って導入している学校は少なそうだったので、「良い先生・良い授業」というのは先生独自の教え方やキャラクターに依存するものになっていると思います。たまたま良い先生がいない時期に留学すると「あれ?」となると思います。

 

以上、学校の選び方でした。