ホンモノのエンジニアになりたい

ITやビジネス、テクノロジーの話を中心とした雑記ブログです。

セブ英語留学7-学校について:C2 UBEC

2019年前半にフィリピンはセブ島にあるC2 UBECという学校に留学してきました。このエントリは留学の前準備から実際に留学を終えた感想までをまとめたエントリ群の一つになります。

興味ある方は他のエントリもぜひ↓

 

このエントリでは学校について書いていきます。

もくじ

 

7.学校について:C2 UBEC

場所

学校はセブの中でも治安が良いとされるタランバン地区にあります。ここにはマリービルという高級住宅街があり、そのすぐ近くに学校があります。学校は主要道路沿いにあるため、ジプニーという日本で言うところの乗り合いバスやタクシーを使う場合もお手軽です。学校のゲートを出て、その場でタクシーを捕まえられます。

高級住宅街の近くといっても、あくまで”その近く”なので学校周辺は結構田舎っぽい感じです。野良犬や野良猫もけっこういます。野良犬は図々しく歩道で寝っ転がっていて最初はちょっと怖かったです。吠えたり襲ってきたりはしないのですぐ慣れます。

学校周辺の歩道は舗装されてない上にかなり狭いところもあって、歩行者の横をビュンビュン車が通っていきます。また学校周辺には信号や横断歩道が無いため、慣れるまでは道路の横断も難しいです。ただ学校周辺で事故ってるのは見たことがないですし、事件が起きたという話しも聞いたことがないので、治安が良いというのは本当だと思います。私は到着初日から一人で学校周辺を歩き回っていました。特に女性は一人で出掛けるのが怖いという人もいましたが、一人で歩き回ってる女性も普通にいました。

 

周辺施設

学校周辺はというと、まずコンビニが徒歩3分、5分ほどの場所にそれぞれあります。スーパーマーケットに比べて総じて高いですが、日本の物価と比べると安いのでスーパーまで行くのが面倒なときはだいたいこのコンビニに行っていました。

スーパーマーケットは徒歩10分のところにロビンソンマーケット、15分のところにGAISANOグランドモールがあります。ロビンソンは高級スーパー(成城石井てきな)、GAISANOは衣服や日用品までマルっと揃う総合スーパーみたいなものです。ロビンソンには両替所もあるので、両替ついでに日用品を買うことが多かったです。品揃え豊富なのはGAISANOです。食器から衣服、スポーツ用品、文房具と欲しい物はだいたいGAISANOに行けば買えましたね。

周辺にはけっこう飲食店があります。フィリピン料理の店が二軒(みんな大好きベンジャミンとHood)と韓国料理レストランが留学生には人気でした。その他、小さいところも含めるとそこそこ食事処はありますし、GAISANOまで行けばフィリピン人の大好きなジョリビーもあります。料理の味や種類、値段から実質的にはそこまで選択肢は多くないですが、それがゆえ飲食店で他の学生や先生と一緒になることもあり楽しかったです。逆にどこに行っても学校関係者と鉢合わせる可能性があるので少人数でしっぽり飲み食いしたいときの場所に困るシチュエーションの方がありました。

徒歩5分のコンビニの近くには薬局もあります。現地の薬局で買った薬を飲む学生はいなかったと思います。体調が悪くなったときは、日本から持ってきた薬がファーストチョイスで、それでも無理なら病院に行くって感じでした。いざという時にあるのは助かる程度でしょうか。

その他、安くてうまいパン屋のMaique、やる気のないピザ屋、現地人向けの屋台、フルーツスタンド、バロット(孵化する前の卵)売りの少女など、学校のある通り沿いには色んなお店があります。両替から日用品の購入、食事処と生活に必要なお店は一通り徒歩圏内に揃っていますので、トータルで見れば立地は悪くないと思います。繁華街、歓楽街といったところではないので、そういった面白さはないもののC2は学校なので適した場所にあると思います。

 

学校の食事

作っている人たちの顔を知っているので書きにくいんですが、日本人の口に合う食事が提供されているかと言ったら・・・そうは言えないです。作ってくれているおっちゃん、おばちゃん達は現地のフィリピン人です。フィリピン料理の特徴なんですが、オイリー、スウィーティーな料理がでてきます。週に10回はチキンがでてきます。週に数回ポークも出てきますが、脂身ばっかりなので学生にはあまり人気なかったですね。生野菜はほとんど出ないです。このあたりが合わない方は他の学校を選んだほうがいいかもしれません。

じゃあフィリピン人の作る料理だから、フィリピン人の口に合うのかといったら、そうでもないようなんです。数名の先生が昼食時に食堂にきます。これは学校のルールで、先生が食事するテーブルはEOP(English Only Policy:英語だけ)となり、先生と英語でおしゃべりしながらご飯食べられますよというものです。先生は持ち回りで担当の日は食堂で学食を食べます。失礼な話ですが、普段先生が食べている食事よりかは学食の方がいいものだと思い込んでいて、「学食どう?当番の日って楽しみなんじゃないの?」と聞いたところ「口に合わない。当番の日はテンション下がるわ。野菜出てくるし」と。「野菜うまいじゃん」と言えば、「あなたね、生野菜も出てくるのよ。日本人は平気で食べるけど、私たちにとって生野菜はヤギが食べる物なの。人間が食べるものじゃないのよ。うげー」と言っていました (笑)。ところ変われば食も変わるのだなぁと思いました。

 

食事が体に合わない(舌にではないです)ということで、留学中に食堂のご飯をほとんど食べない人もいました。朝は食堂でパンだけ、昼はお菓子、夜はカップ麺で凌いでいるという話でした。長期留学者の中には三か月ほどで飽きてしまって「もう食堂で食いたくねぇ」状態になる人もいました。

私は三か月C2で生活しましたけど、幸いな事に拒絶反応は出ませんでした。「うまっ!」と思うのは週に1回くらいでしたが、日本で自炊して作る食事よりよっぽどマシなものを食べられたので気になりませんでした。私はあまり食に関心がなく、毎日同じ料理を作って食べているので、バリエーションがあるだけC2の食事の方がよかったのかもしれません。あと食事の準備と片付けしなくていいのは感動的でした(独り暮らしの人はみんな同意)。

もう一つ特長としてお替りはUnlimited、無制限です。ご飯もオカズもスープも何回お替りしても大丈夫です。私はここのフライドチキンが好きだったので5本くらい普通に食べてました。大食いで味にうるさくない人は「パラダイスだ」と言っていました。

 

C2ではtwitterアカウントを運営していて、これが食事の写真をアップするだけのものになっているので、食事が気になる方はtwitter見てみるのがいいです。いくつか紹介します。

フライドチキン。これは当たりの日。

 

白飯が捗るカレーですが、この盛り方(笑)

 

これも当たりのトンカツ。ポークは基本ハズレですが、トンカツだけは旨い。たまに出るバナナ揚げは好き嫌いが分かれる。

 

旨そうに見える料理の時だけ、旨そうに写真を撮ってアップすればいいのに。と思わざるを得ない正直者アカウントで好感をもてます。

 

セキュリティ

C2はキャンパス型の学校になっており、ドミトリー(寮)、教室棟、食堂など全ての建物が敷地内に入っています。出入口は表のゲートだけで、そこにはセキュリティのお兄ちゃんやお姉ちゃんが常駐しています。このゲートは常時閉まっており、出るときにはセキュリティに開けてもらい、入るときは外からインターホンを鳴らします。さらに出入りにはそれぞれの時刻とサインを求められますので、学校としてきちんと管理する形になっています。

そこまで厳しく取り締まっている感はなかったですが、部外者が簡単にゲートから入ってこれる作りにはなっていません。テロリストが本気になって事件を起こそうとしたらとても耐えられる構造にはなっていないですが、それはフィリピンの殆どの施設で同じです。もともと治安の悪いエリアでもないですし、平均年令24歳の若者が多い国の割りにチンピラやギャングみたいな連中を見たことがないので、ガチガチなセキュリティが求められていないのかもしれません。

 

学校施設

C2はオールインワンのキャンパス型の学校です。上でも書いた通り、食堂があって教室棟があってドミトリーがあります。こういった生活上必須の施設に加え、プールやトレーニングルームなどの施設も利用することができます。

ドミトリー(寮)

C2全体で同じことが言えますが、建物が古いです。風呂場のタイルには頑固な水垢なのかカビが生えていたりします。フィリピンクォリティーの施工なのか、エアコン室内機の周りやベランダに出る扉の周りに隙間があります。普通に1cmほど空いているのでむしろそういう設計なのかと思わせる造りですが、たぶん違うでしょう、フィリピンですから。ただ定期的に清掃をしているので、不潔だなとは思いませんでした。清潔とも思わなかったですけど。いやあれは不潔なのかな。きれいな不潔?

気にする人もいるかもしれない虫について。私は3階の部屋だったので虫に悩まされることはありませんでした。ゴキブリが2回、蟻の大発生が1回だけでした。3ヶ月いてこれだけってのは想像していませんでした。もっとしょっちゅうヤバいのが出るものと思っていたんですけどね。1階の人は外から蚊が入ってくると言っていたので、階によるのでしょう。

あとこれは仕方がないことなんですけど、正面ゲートからみて前面にある部屋と後ろ側の部屋とでクォリティーがけっこう違います。前面はベランダにでると学校全体が見渡せて、遠くには山が見えてと眺めがいいです。またオフィスに近い部屋だと学校が提供するWi-fiをギリギリ捕まえられます。後ろ側の部屋は敷地が養鶏場(?)に面していてニワトリの鳴き声がすごくやかましいです。前面の部屋に当たったらラッキー。

またざっくりですが、以下のような方角で建物が位置しているので、日当たりも違います。敷地内から見て前面の部屋は北西を向いているので、部屋の中に日が入るのは夕方にギリギリ斜めで入るくらいです。後ろ側の部屋は南東方向なので、午前中明るいです。C2ではほとんどの学生が敷地内にある洗濯機を使って、自分で洗濯するため、日当たりはけっこう重要です。

f:id:kwnflog:20190702155006p:plain

教室棟

教室棟は二棟に分かれています。こちらも例によってボロいですが、ちゃんと清掃が入るのでキレイはキレイです。難点は暑い部屋があることです。業務用の強力なエアコンが教室棟の両サイドに位置しています。棟の中央部にもエアコンが設置されていますが、これが家庭用の普通のエアコンなので、中央部の部屋はとても暑い。暑がりの人は現地でハンディーの扇風機を買ってたりしてました。自習室は教室棟の中央部にあるためクッソ暑かったです。私が在籍している間にエアコンが新調され少しマシになりましたが、教室の温度管理に文句を言っている学生はとても多かったです。

プール

利用可能な時間は決まっていますが、キャンパスのど真ん中にプールがあります。いい大人がプールなんて入らんじゃろ、と思うでしょう。これがけっこう入ってる人います。毎日ちゃんと掃除しているし、入るときは水着着用なので普通にきれいです。ちっちゃい子どもなんかは授業後に時間をもて余しているので、しょっちゅうプールで遊んでいました。私は一度も入りませんでしたが、南国に来てる感があって好きでした。

カフェテリア(売店)

お菓子や飲み物やアイス、カップラーメンなどの軽食を購入できます。あとカフェテリアというだけあってコーヒー系の飲み物も買えます。ちゃんとしたエスプレッソマシンが置いてあるので、そこそこおいしいコーヒーが飲めます。全体的に高めの値段設定になっているので、基本は外のお店で買い物をして、外に出るのが面倒なときや、「いまアイス食いてぇ」ってときに利用していました。

トレーニングルーム

本格的なジムのように多様なマシンがあるわけではないです。ダンベルやベンチプレス、サイクルマシン、腹筋のやつ(名前わからん)、背筋のやつ(同)がありました。パンフレットやWEBサイトを見るとけっこう広そうに見えますが一面が鏡張りになっているので広く見えるだけです。定期的にここで汗を流している人もいました。 

 

学生の特徴

私が留学していたときのことを思い返すと以下の属性の学生が多かった印象です。

日本の大学生

これは多数派ですね。時期的な要因が大きいですが、大学生は多かったです。私がいた期間では、他人に迷惑をかけるような酷いのはいませんでした。ただやっぱり同世代ということもあって群れる傾向が強かったです。大学の長期休み期間に行くと、バッチメイトが全員日本の大学生ということもあるでしょう。当の大学生にとっては同世代の日本人がいっぱいいて、国内の色んな場所から共通の目的をもって集まったグループになるため、とても過ごしやすく楽しいと感じる人が多いのではないかと思います。保護者からしたら子供を放り込みやすい学校に見えるかもしれません。同世代の仲間がいる、門限のあるキャンパス型の学校、日本人経営という安心セットなので送り出しやすいんでしょう。

ワーホリ前の留学としてきている若人

ワーホリ前のトレーニングとして来ている子も多かったです。20代で非大学生の子はワーホリ前の子が多かったです。「ここを卒業したらそのままカナダに行くの」「私はオーストレィリアよ」と、こんな感じで。

英語ネイティブ圏へ行く前に来ている人はホント多かったですね。エージェントなんかが勧めているのかもしれません。これ結構ありだと思います。ネイティブ圏で生活したことないですけど、フィリピン人ってすごく話しやすいです。同じアジア人として近いものを感じるし、はじめの取っ掛かりとして勉強するにはとても良い選択だと思います。

親子留学

私がいた時期では数は少なかったですが、親子留学で来ている家族もいました。キャンパス型で24時間セキュリティ常駐、敷地内にはプールもあるしキッズルームもある。子連れで来るには悪くない学校だと思います。フィリピン人のスタッフや先生は子供好きだし、キャンパス型だから放っておいても危険はない。何だかんだずっと同じキャンパスで生活していると、他の学生からも可愛がられて一緒に遊んだりしています。

 

学校施設と環境の感想

学校施設と全体的な学習環境についての感想です。教育のソフト面(授業の質など)は別エントリにまとめます。ここでは施設や環境の感想を書きます。

ここで書いている内容だけだと、かなりネガティブに見えるかもしれません。トータルで見たときの、C2の一番良いところはアットホームな雰囲気なので、ベースにヒトがあります。ここでは主にハード面について書いているので、あまりポジティブな評価にはならないですね。

良いところ
  1. (学校としては)好立地
  2. 勉強に集中できる環境
  3. 日本人スタッフがいるので、いざというとき助かる

繁華街まで適度な距離があって、徒歩圏内で生活に必要なものは全部揃うので、学校としての立地はかなり良いと思います。繁華街まで行くにはタクシーやジプニーに乗る必要があるので、ちょっとついでにどこそこに寄って帰ろうという考えにはなりません。長くいると学校での生活に慣れてしまって出掛けたくなってしまうんですが、移動がメンドイから部屋で ネトフリ見るか 勉強するかとなります。

日本人スタッフがいるのは助かった面が大きかったと思います。困ったときや文句いうときに日本語で言えるのは助かりました。これは賛否ありそうですが、言いたいことも言えないそんな学校じゃポイズンですし、ストレスは無い方がいいです。休みの日なんかは日本人マネージャがいなくて、外国人インターン生と話すこともありますので、英語を使ってクレーム言うシチュエーションもあります。

こう書いているとC2は入門に適した学校のような気がしてきました。留学に入門もなにもないですけど、イージーモードといったらいいですかね。ハードモードよりも得られる学習効果は低いけど、その分リスクが少なく過ごしやすい。日本人の留学生がいっぱい居て、スタッフにも日本人が多い、一般常識を理解できる頭脳があれば規則も実はそんなに厳しくない。 

悪いところ
  1. 食事の不満は多い
  2. 快適とは言い難い
  3. 建物が全体的に古い
  4. 日本人割合が高い

食事は改善した方がいいところだと思いましたね。私は上述の通りあまり不満に思いませんでした。しかし校内で良い悪い普通の三択でアンケートとったら、ボロボロの結果になると思います。

エアコンや部屋の備品が壊れていたり、建物自体が古いといったハード面もマイナスポイントですね。オシャレでキラキラした留学ライフを送りたい人は都会にあるシティー派の学校に行った方がいいです。C2の良いところは田舎っぽくてアットホームなところなので、キラキラ系の人たちにはオススメできません。住めば都って気もしないでもないですが。

日本人経営なので日本人が多いです。たぶんセブにある韓国系の学校より遥かに高いって割合なんじゃないかと思います。生活面は楽ですが、日本人同士で英語で話すって感じにもならないので、学習効果で言ったら他の学校の方が高いと思います。年齢や出身、バックグラウンドの違う日本人同士でコミュニケーションとるのも私はいいことだと思いますけど。人それぞれ留学の目的があって、バカンス気分で来る人や、200%勉強すると考えている人、現地で目的がブレちゃって迷っている人、そもそも目的が曖昧な人もいます。でもそういう色んな人がいて、周りの人たちの考えを尊重し、他人は他人、自分は自分という線を引く、そういう発想を身に着ける場としては悪くないように思えます。が、基本は英語力の向上が主な目的なので、良い悪いでいったら悪いところになっちゃいますけど。

 

以上、学校についてでした。